今年に入り、特に都市部では、特殊詐欺や強盗が頻発しています。ニュースでもよく見かける「闇バイト」による強盗事件の増加は、多くの家庭にとって他人事ではありません。このような背景から、防犯意識が高まっており、「どのように家庭で安全を確保すればいいのか」という質問をいただくことが増えてきました。

その一方で、最新の家電製品は進化を遂げており、防犯対策にも大いに活用できるようになっています。今回は、家電を活用してどのようにして家庭の安全を守るか、防犯の観点から考えてみます。

1. スマート家電を活用した防犯対策

まずは、スマート家電が家庭の防犯に役立つことをご紹介したいと思います。スマート家電は、インターネットに接続されていることで、外出先からもリモートで操作が可能な点が強みです。防犯カメラやセンサー付きの玄関ドアだけでなく、エアコンや照明、さらには冷蔵庫までがスマート化されています。

• スマートカメラ
  スマートカメラは、外出中でもスマホで家の様子をリアルタイムで確認できるため、留守中の不審な動きを監視するのに役立ちます。最近の製品ではAI技術が搭載されており、人間の動きや車の動きを認識して、不要なアラートを減らしつつ、重要な警告を即座にスマホに通知する機能があります。
• スマートドアベル
  玄関周りの防犯対策には、スマートドアベルも効果的です。インターホンにカメラがついており、誰かが玄関に近づくと自動で録画が開始されます。また、外出先でもスマホを通じて訪問者と話すことができ、留守を悟られにくくなります。このようなデバイスは、侵入者が「誰かが家にいるかもしれない」と感じさせることで犯罪を未然に防ぐ効果があります。
• スマート照明
  照明も防犯のために活用できます。例えば、外出中でもタイマーを設定してランダムに照明をオンオフすることで、家に誰かがいるように見せることができます。また、センサー付きの照明は、夜間に不審者が家の周りをうろついている場合、自動で点灯し、不正行為を未然に防ぐ役割を果たします。

2. 大型家電の防犯機能

次に、意外かもしれませんが、大型家電にも防犯に役立つ機能が搭載されているものがあります。以下の家電製品は、生活を便利にするだけでなく、防犯対策にも一役買っています。

• 冷蔵庫の異常検知機能
  スマート冷蔵庫には、ドアの開閉状況を感知して異常があればスマホに通知する機能があるものがあります。例えば、外出中に冷蔵庫のドアが長時間開けっぱなしになった場合、家族以外の誰かが家に侵入した可能性を即座に知ることができます。
• エアコンのリモート操作で不審者を追い払う
  最近のエアコンはリモート操作が可能です。外出中に家の周りで不審な動きがあった場合、エアコンをリモートでオンにすることで「家に誰かいる」ように見せかけることができます。このような操作は、防犯カメラの映像を確認しながら行うことで、より効果的に不審者を遠ざけることができます。

3. 防犯強化に役立つ家電の選び方

防犯対策として家電を活用する際、以下の点に注意して選ぶと良いでしょう。

• 連携機能
  スマートホームシステムに対応した製品を選ぶと、複数の家電を連携させて一元管理でき、より効率的な防犯対策が可能になります。例えば、家を出る際に一括して照明やエアコン、防犯カメラを設定できるシステムは非常に便利です。
• 電源の確保
  停電時でも動作するバッテリー付きの製品を選ぶと、万が一の事態にも対応できます。不審者が電源を切って侵入を試みるケースもあるため、重要な防犯デバイスにはバッテリーや無停電電源装置（UPS）を併用すると安心です。

まとめ

防犯対策は、もはや特別なことではなく、日常生活の一部として考えるべき時代に突入しています。特に最近の「闇バイト」による強盗事件の増加は、多くの家庭にとって大きな不安材料です。しかし、スマート家電や防犯技術を活用することで、こうした不安を少しでも軽減することが可能です。

今後も、技術の進化とともにより一層家庭の安全を守る手段が増えることを期待し、日々の業務に取り組んでまいります。